ぶりらぶ

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ぶぶ3

ぶぶ3

空には雲一つなくからっと晴れた青さ。

 太陽が燦燦と輝き、アスファルトを熱し、熱気が陽炎のように視界に立ち込める。

疾走する青年の顔から汗が地面に落ちた。

息を切らしながら腕時計に視線を走らせ、

 「やばいっ!あと五分しかないっ!」

 走る足に一層力をこめるが、間に合いそうにない。正門から入れば、くどくど説教されるのは目に見えている。

そう考えた青年は足を止め、くるっ、と方向転換。

正門から入るのは止めて、後門にまわる。

 いくらなんでも後門で遅刻者の集計はしていないだろう。

 現に後門から入る人は一日に十数人位だ。全校生徒数が千人強であるからその割合は1%程度。後門は以外と穴場なのだ。

幸い誰もいない。これならこっそり教室に入ってHRに出席出来る。

呼吸を整えながら歩き始める。

木々が青々と生い茂った葉をつけている。その根元に視線を移す。

「何をしてるんすか」

青年は目の前の人物がしている行為について訳がわからなかった。いや、何をしているのかはわかっている。彼女は花壇に散らかっているゴミを、袋にせっせと詰め込んでいた。ただ今時そんな事をしている人が非常に珍しく、つい尋ねてしまったのだ。

「おはようございます。深山君」

声を掛けられた彼女はにっこりと微笑みながら挨拶をした。

「…………」

寝起きだからか、頭がしっかり働かない。彼女の名前が中々思い出せない。気まずそうに青年は目を逸らす。